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ゾレア®による治療を受ける季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の患者さまとご家族へ

監修:
日本医科大学大学院医学研究科 頭頸部・感覚器科学分野 教授
大久保公裕先生

ゾレアは生物学的製剤の抗IgE抗体製剤です。
その特徴をご紹介します。

生物学的製剤とは、生物から産生されるタンパク質などの物質を応用してつくられた医薬品で、化学的に合成した一般的な医薬品とは異なります。従来の医薬品に比べ薬の構造が複雑で、口から飲むとからだの中で吸収されにくいため、ほとんどが注射剤となっています。

生物学的製剤と従来の医薬品の違い

  生物学的製剤 従来の医薬品
(低分子医薬品)
構造 複雑 複雑でない
分子量 非常に大きい
(数千〜15万程度)
小さい(ほとんどが500以下)
剤形 主に注射剤 錠剤・カプセル剤など
製造方法 細胞でつくられる 主に化学的に合成される

 

抗体製剤は、生物学的製剤の一つで、疾患に関係する標的の分子だけに結合する抗体(タンパク質)を医薬品としたものです。ゾレアは、花粉症などのアレルギー疾患に重要なはたらきをしているIgE抗体を標的の分子として作用する抗体製剤です。

ゾレア:IgE抗体(標的の分子)に結合する抗体製剤

生物学的製剤の特徴[1][2]

メリットとデメリットがあります

生物学的製剤のメリットの一つは、病気に関連する物質にピンポイントで作用するため、高い効果が期待できることです。また、効果を発揮している時間が長いというメリットもあります。
ただし、その一方で従来の医薬品に比べ、薬の値段が高いという問題や、口から飲むことができず注射をしなくてはいけないといったデメリットもあります。

メリット

病気に関連する物質にのみ作用するため、効果が高い

これまでの治療法で治療困難な患者さんでも症状改善が期待できる

効果持続時間が長い

薬の投与頻度が少なくてすむ

デメリット

製造工程が複雑でお金がかかる

薬の値段が高い

口から飲むことができない

注射の痛みを伴う

従来の医薬品とは異なる製造工程であるため高価です

生物学的製剤は従来の医薬品に比べ、製造工程が複雑で、大規模な設備が必要であることから、薬の値段が高くなっています。患者さんの経済的負担を少しでも軽くするよう、現在、製造技術の改良などのさまざまな研究が行われています。

さまざまな治療で活用されています

生物学的製剤は、これまで効果的な治療法があまりなかった関節リウマチ、乾癬、喘息、多発性硬化症など、幅広い病気の治療に用いられています。関節に炎症が起こる関節リウマチの治療では、15年以上も使用されてきた実績があります。

  1. 長坂憲治ほか:臨床検査. 2011;55(11):1349-1358.

  2. 内田智美ほか:治療学. 2010;44(2):247-250.

※ゾレアの季節性アレルギー性鼻炎における効能又は効果は、「季節性アレルギー性鼻炎(既存治療で効果不十分な重症又は最重症患者に限る)」です。